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最近、読書blogになってきてる・・・。


「KAGEROU」 斎藤 智裕

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あの、話題になった水嶋ヒロの処女作。

先に読んでた職場の人から「無駄な例えが多すぎる」と聞いていたけれど、確かに。
しかもその例えの意味が分からない。

題材というかテーマはとても良かっただけに、もっと深堀りできなかったのかなぁ・・・と残念。
もっと面白く出来たのではないかと。

ただ、ストーリー全体としてはもう一つだったが部分部分の登場人物のセリフは、印象に残るものもあった。

以下、ネタバレというか引用。

「『生きたくても生きていけない人のことを考えれば、命を粗末にする行為はできないはずだ』とおっしゃる方がいますが、私は正直心の中で『それは違う』と思っています。私は大東さんにはなれないし、大東さんも私にはなれないのと一緒で、生きたい人に死にたい人の気持ちは分からないだろうし、死にたい人に『とにかく生きろ』だとか、さきほど大東さんがおっしゃったように『生きてりゃきっといいことがある』といえる方の気持ちは理解しがたいはずです。」

「人間は基本的に目に見えるモノを信用する生き物だと思いますが、ガンや心臓病などの第三者が目で見て判る病気が原因で死ぬのはよくて、どうして『心が砕けた』『生きる気力がなくなってしまった』という原因で自らの命を断つことだけが非難されてしまうのかが判らないと感じるようになったんです。」



私も判らない。

だから、自らの命を絶っていいんだ、とは全く思っていない。
そんなことが起こってしまう現実がとても悲しくて、強い無力感を感じる。

だけど、それを選択してしまったことを責めることもできない。
むしろ少しでも気持ちが救われただろうか、と願わずにはいられない。


私のようにぬくぬくと生きてきた人間に、何も語る資格はない。


仲間がいる、友達がいる、恋人がいる、家族がいる。

でも、壊れていくのも、立ち上がっていくのも、落ちていくのも、前を向くのも、結局は自分自身で自分ひとり。
誰も救えないし、救わない。


それでも人は1人で生きていけない。
でも、1人。

・・・混乱してきた。


「白夜行」 東野 圭吾

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数年前に(多分大学生)読んだ本を再び。

ここ数年の東野圭吾は面白くないけれど、面白い作品は時を経てもやっぱり面白い。

この頃の東野圭吾に戻って欲しい。


雪穂の心の闇も、亮司の心の闇も、果てしなく深く、そして恐ろしく暗い。暗すぎる。(暗いとか通り越して、心がない。)


お互いがお互いのかすかな光となり、その光を支えに生きている。
その光の中でしか生きられない。


でもその光があったから生きていけて、彼らは幸せだった。

犠牲はあまりにも大きすぎたけど、光があるだけいいじゃないかと思う。


時を経て読むとまた違う視点。
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