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「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」
村上 春樹

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村上春樹の作品は、以前1冊ほど何か読んだことがあるような気がしますが、
長編を読んだのは今回が初めてでした。


長かった。
独特で、難しかったです。

一番に思ったのが、

「一人ツッコミ多すぎ」


ただ、現実世界の「私」が、意識が消えるとなって初めて自分自身と、
自分自身の周りの世界の存在に気がついて、自分自身は自分自身なんだと
認識していく様はすごかったです。


分からなかったところ満載の作品でしたが、いい作品でした。
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なんか本の話ばっかりですが・・・

後輩がたくさん貸してくれたんです。

久々に本漬けの毎日です。


「デッドエンドの思い出」 よしもとばなな
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短編集です。

「おかあさーん!」

「デッドエンドの思い出」

のお話がすごく好きです。

「デッドエンドの思い出」は、よしもとばなな自身、

「これが書けたので、小説家になってよかったと思います」

というほどですが、

確かに、そう話す以上のものだと思いました。


よしもとばななの作品を、そう多く読んでいる訳でもないですが、

彼女の作品はいつもどこがどうとは言いがたいんだけれど、

いつも心に残るものが多く、時を経て再び読みたくなる作品が多いです。


今回、ひさしぶりに彼女の作品を読んで、

なんとなく惹かれる理由が分かったような気がしました。


彼女の作品の登場人物は、多くがどこが空気がふんわりとしていて、

彷徨って所在無く、頼りない感じがするし、ストーリーもどこかとらえどころのない

イメージで展開していくように見えるし、実際そんな感じなんだけれども、

だけど本当はものすごく地に足がついてたりしてて、現実的で、

自分の大事なもの、人、感覚、感情といった自分自身を構成する

すべてをつかんでる、もしくはつかむ姿に、

羨ましさと、自分ひとり取り残されたような孤独感や寂しさと、

小さな期待と希望を私はずっと感じているのかもしれないな。

と、今回の作品を読んでいく中で思いました。



「体があって、ここにいて、空を見ている私。私のいる空間。」


  
     
博士の愛した数式  小川 洋子

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静かな作品でした。とても素敵なお話でした。

博士の数学の世界、毎朝自分は80分しか記憶がもたないという現実と向き合う苦悩、子供に対する無条件の愛情。

家政婦の、毎日つくられる食事や掃除。博士の数学の話を熱心に聞くさま。

ルートの純粋な博士への親愛。

本当はもっと奥深いところまで表現できるはずなのに、あえてそれをせず、淡々と静かに過ぎていきながらも、深く切なく、だけど幸せな話でした。

前回が前回だっただけに、感動もひとしおです。
  
     

江國 香織 「東京タワー」

名誉毀損で訴えられますかね、これ。
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びっくりした。

久々の不発ぶりにびっくり。

終わった後、「なんだ、これ」って声でましたよ、夜中の1時半。
しかももう少し品がない感じ風に。

各自、自己満足。

終了。

そんな感じ。

現実世界、そうそう激しくドラマがおきるわけでもなく、
そういった意味では、感情の流れはある意味とてもリアルだったかもしれないが、
登場人物誰一人ちっともかみ合ってない感じ。

この人の「つめたいよるに」とか「きらきらひかる」はすごくいいと思うんですけどね。

いやあ、びっくり。

次の本にいこ。

  
     


静かに、深く、大きな感動を久々に感じました。
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自分の中に閉じこもり、何もかも閉ざした世界で
生きてきた彼女と彼。

静かに一人で消滅していくことを望んだ彼らが、

外の世界、目の前にいる人々の存在に目を向けていくさま。

小さな光を感じていく過程。


「一人きりで生きていれば孤独さえなくなる。

そう考えたのは間違いだった。

ただ、孤独だということにさえ気がつかなくなるだけだ。」   



友達もいるし、家族もいるし、仕事だってあるし、息をして、今生きている。

だけど、どうしようもなく自分は孤独だと感じたあの日。

私にも小さな光を感じることができるだろうか。
  

  
     
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