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「神様からのひと言」 萩原 浩

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大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。入社早々、販売会議でトラブルを起こし、リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。クレーム処理に奔走する凉平。実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。サラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。 (BOOKレビューより)



寝ているか、本を読んでいるか、バレエがあればバレエに行くか。
最近はずっとそんな毎日です。

面白かったです。
電車の中で「プププッ」って笑ってしまいました(恥)

仕事内容は若干違いますが、電話を受けるという点で共通点がある身としては、クレーム対応の場面はなかなか参考になることもありました。

ただ私の場合は照会電話なので、嫌な相手の電話を聞きながら「ヘイヘイホー」なんて心の中で北島三郎を歌っていたら、照会内容聞き逃してしまいますが。。。

面白い場面ばかりでなく、サラリーマンの現実をしっかり描写していて、どこの会社もこんなもんだとは思いませんが、大なり小なり「臭いものにはフタ」的なところはあるんだろうなあと何だか考え込んでしまうような場面もしっかりあって、いい作品でした。


「うん、本当に馬鹿だよ。みんなそう思ってる。だけど変えられない。みんな、怖いんだよ。いままで手に入れたものが消えちまうのさ。」

「手の中に握ってるものが、たいしたもんじゃないことを知ってるのに、手のひらを開くのが怖いんだ。全部こぼれ出ちまうのが。本当にたいしたもんじゃなかったってことを知っちゃうのをさ。誰も彼も、俺も。」


本当にその通りだと思う。


きっと本当に覚悟すれば、仕事を辞めたってどうしたって生きていけるんだろう。

手のひらにあるたいしたもんじゃない何かを捨てた先に、彼らは、手のひらを握り締めている人たちが決して知ることの出来ない、大きな何かをつかむことがあるのかもしれない。


だけど、手のひらを開くことを恐れている人たちを責めることも、笑うことも、愚かだと思うことも、私には出来ない。
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