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「Q&A」 恩田陸

201680b.jpg2002年2月11日(祝)午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず――。次々に招喚される大量の被害者、目撃者。しかし食い違う証言。店内のビデオに写っていたものは? 
立ちこめた謎の臭いは? ぬいぐるみを引きながら歩いてた少女の姿は? はたして、これは事件なのか、それとも単なる事故か? 謎が謎を呼ぶ恩田陸ワールドの真骨頂!


恩田陸の作品は、いつも友達が貸してくれて何冊か読みましたが、
好きな作家の一人です。なのに、1冊も持っていませんが。

いつも貸してくれてありがとう。

この人の作品はなんというか不思議で、そして怖い。

人の中の狂気を、さらっととても読みやすく、分かりやすく表現する。
だからこそ、その狂気がストレートにこちら側に入ってくる。

普段当たり前すぎていて、認識していないことを自然に伝えてくる。

そこが怖く、そしてひきつけられます。


誰も気がつかない一瞬で人はいとも簡単にパニックになる。
パニックから生まれる、あせり、恐怖、絶望感。
そこにはもう、人としてのモラルも思いやりも感情さえもなくなる。
そしてその先に残ったものはいったいなんなんだろうか。

(本文より)
「そこに当たり前の生活が待っていると信じていたからです。しかし、それが僥倖である、本当は当たり前ではないと気が付いてしまうと、帰るのが怖くなった。そこには何もない。もしくは、そこで何が起きても不思議ではないと、どんな恐ろしいことが起きていても不思議ではないのだ、と考えるようになってしまった。」

とんでもない絶望だと思いました。
毎日こんなこと考えてたら気が狂ってしまいそうだけど、
だけど、きっと誰にでもどこにでもいつ起きてもおかしくない日常。


生きていることは絶望でありと奇跡であるのかもしれない。
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